
東日本大震災で発生した大規模地滑りで13人が犠牲となった福島県白河市葉ノ木平地区の追悼慰霊祭は、同地区の葉ノ木平震災復興記念公園で行われた。
地元の向寺自治会の主催。遺族や地域住民ら約60人が参列した。全員で黙とうをささげ、同自治会の富塚建二副会長(71)が「この地で起きたことを風化させないよう、今後も追悼を継続する」とあいさつした。鈴木和夫市長と、震災時に現場で救命活動に携わった朝日茂樹日体大保健医療学部教授、震災学習のため学生6人と訪れた近藤誠司関西大社会安全学部教授が哀悼の言葉を述べた。
聯芳(れんぽう)寺の竹貫秀隆住職らの読経に合わせ、参列者が焼香した。地滑りで母を亡くした市内の須藤里子さん(55)は「どこでどんな災害が起きるかは分からない。防災意識を持ち続けてほしい」と願った。