大相撲 郷土力士の話題

若元春(福島市出身)が新関脇に昇進 「目の前の一番に集中」 14日から大相撲夏場所

2023/05/01 20:10

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関脇に昇進し、番付表を指さす若元春。右は荒汐親方=1日、東京・両国国技館
関脇に昇進し、番付表を指さす若元春。右は荒汐親方=1日、東京・両国国技館

 日本相撲協会は1日、大相撲夏場所(14日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。福島市出身で「大波3兄弟」の次男・小結若元春(29)=本名・大波港、荒汐部屋=が新関脇に昇進した。右膝に大けがを負い、靱帯(じんたい)の再建手術を受けた弟の関脇若隆景(28)=本名・大波渥、同部屋=は小結となった。兄弟ともに関脇を経験するのは1993(平成5)年夏場所の若ノ花と貴花田(しこ名は新関脇時)以来30年ぶりで史上4組目。

 若元春は同日、東京の両国国技館で記者会見し、関脇昇進について「まだ実感が湧かないが夏場所は目の前の一番に集中したい」と決意を新たにした。この1年は先に関脇を経験した若隆景の背中を間近で見てきたと言い「必死さが伝わったきた。得意の左四つを磨いて自分なりの相撲で勝負したい」と語った。

 若元春は春場所で幕内自己最多の11勝を飾った。初場所には9勝を挙げ、大関の座も視野に入る。

 若元春は学法福島高から2011年九州場所で初土俵を踏み、2019年春場所で新十両、2022(令和4)年初場所で新入幕を果たした。今年の初場所で小結となり三役に昇進した。戦後の本県出身力士で関脇まで上り詰めたのは時津山、信夫山、栃東(先代)、玉乃島、若隆景の5人で、若元春は6人目。

 祖父は元小結若葉山、父は元幕下若信夫。同じ荒汐部屋の幕下若隆元(31)=本名・大波渡=は兄。得意は突き、押し、左四つ、寄り。187センチ、143キロ。

 7場所連続の関脇として春場所に臨んだ若隆景は、春場所13日目に負傷し、7勝7敗1休と負け越した。荒汐親方(元幕内蒼国来)によると、復帰までに長期間を要するという。夏場所は全休する。