

福島県の浜通りの海沿いにカラフルなパラグライダーが漂い、話題を集めている。楢葉町のシェアハウスで生活する土木建設会社員の横田義信さん(73)だ。いわき市の四倉海岸や楢葉町の天神岬、相馬市の松川浦の上空を舞う。将来、パラグライダーの大会を開き、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に貢献したいと夢を持つ。「福島の素晴らしい絶景を多くの人に見てほしい」と願う。
福岡県大川市出身。子どもの頃から空へのあこがれがあった。大学卒業後、建設会社に就職した。ある時、山から下るパラグライダーを知った。30年のキャリアを持ち、全国の名だたる場所を飛んできた。その世界では知られた存在になった。
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の復旧作業にかかわり、2013(平成25)年に南相馬市に赴任した。除染や建築関係の仕事に携わりながら、休日にはいわき市や南相馬市の海の上を飛行した。昨年からは楢葉町に移り住み、全国の仲間と福島の空を堪能する。
好きな言葉は車輪、脚が地上を離れた時に発する「air borne(エアボーン)」。新しい空気の中へ入っていく、新しい空気が生まれる―との意味を持つ。空の楽しさや自由さを子どもたちに感じてほしいと、子どもタンデム飛行を行っている。
自身のユーチューブチャンネルやフェイスブック、ブログ「PPG放送局from99」で絶景を公開している。一緒に楽しむ仲間も募っている。