
ニュージーランドで行われたサッカー女子ワールドカップ(W杯)1次リーグC組初戦で、日本代表「なでしこジャパン」の福島県勢が大勝に導く活躍を見せた。1ゴール1アシストのMF遠藤純選手(エンゼルシティー、白河市出身)と後半終了間際にピッチに立ったFW千葉玲海菜(れみな)選手(千葉、いわき市出身)の地元でパブリックビューイングが催された。初優勝した2011(平成23)年の再現を―。古里の関係者が勝利を後押しした。
遠藤選手の地元白河市の白河交流文化会館コミネスにスクリーンが設置された。父淳さん(58)ら家族や県内のサッカーチームの子どもたち約300人が観戦した。後半26分、遠藤選手がゴールを決めると、会場は歓声に包まれた。
淳さんが監督を務めるVamos福島ホワイトリバーFCの内山和香さん(6)は「かっこよかった。遠藤選手みたいにうまくなりたい」と話した。淳さんは「皆さんの応援が届いた。最高の結果を残してくれた」と満面の笑みを浮かべた。
千葉選手の地元いわき市のいわきFCパーク内にある自転車文化発信・交流拠点「ノレル?」で、パブリックビューイングが開かれた。千葉選手が所属したすずかけサッカースポ少とリベルダード磐城の小中学生ら約100人が観戦。千葉選手が交代でピッチに入ってシュートを放つと「玲海菜コール」が沸き起こった。
リベルダード磐城コーチの兄啓成さん(25)は「けがを乗り越えてW杯の舞台に立ったことが誇らしい。短い時間でも点を取りに行く強気の姿勢が見えた」とたたえた。コーチとして千葉選手を指導した高木洋平さん(46)も「子どもたちの目標になる」と語った。
千葉選手の父秀樹さん(53)、母茂代子さん(50)、妹杏海織(あみり)さん(22)は自宅でテレビ観戦した。秀樹さんは「出場できただけでうれしい。次戦は得点してほしい」と期待した。