
福島県富岡町の「海を知る体験ツアー」は17日、町内で開かれ、首都圏在住の親子らがヒラメ釣りなどを体験した。参加者は自分で釣った「常磐もの」を味わい、福島の食のおいしさと安全性を確認していた。
東日本大震災、東京電力福島第1原発事故からの復興を進める富岡町の現状を発信し、風評払拭につなげようと町が企画した。5組の家族計10人が参加した。
富岡漁港から釣り船「長栄丸」で出港した一行は沖合でヒラメ釣りに挑戦し、計30匹を釣り上げた。町食品検査所で魚の放射性物質検査の様子を見学した後、釣ったばかりの新鮮なヒラメを堪能した。
千葉県木更津市から訪れた小学5年の鈴木惇斗さん(11)は興味のあった海釣りを体験し、被災地の現状も学びたいと祖父和彦さん(68)と参加した。88センチの大物を含む5匹を釣り上げた。「とても強い引きで、思い出になった」と喜んだ。
一行は18日に町内のタマネギ栽培農家やカントリーエレベーターを視察する。