

福島県大熊町ふるさとまつりは21日、町内の教育施設「学び舎(や) ゆめの森」周辺の特設会場で催された。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により避難生活を送る多くの町民らが、ステージイベントや模擬店を楽しんだ。
人気芸人「テツandトモ」のお笑いライブ、歌手の新沼謙治さんや紗羽しゅうこさん、氏家エイミーさんのステージを繰り広げた。おおくまベリーなど町の特産品を使ったドリンクの早飲み選手権もあった。
地元企業らによる飲食ブースなども並んだ。オープニングイベントでは吉田淳町長があいさつし、地元の熊川稚児鹿(しし)舞が披露された。
町観光協会の主催、町、町商工会、おおくままちづくり公社の共催。
■インターンの大学生が「サケ汁」振る舞う
福島県大熊町に農業インターンシップ(就業体験)で来町した大学生5人がブースを設け、町民に親しまれてきた「サケ汁」を振る舞った。
5人は7月に首都圏から町内を訪れ、就業体験を通じて町民と交流した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生前、町内では熊川で取れたサケを使ったサケ汁がイベントで提供されていたのを知った。当時を思い出してもらい、地域活性化につなげようと企画した。慶応大法学部の長田楓加さん(4年)は「皆さんが喜んでくれて良かった。町がさらに盛り上がってくれたらうれしい」と笑顔を見せた。