
東京電力福島第1原発処理水の海洋放出で、東電は20日、3回目分として計画していた総量約7800トンの放出を完了したと発表した。原発周辺の海水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度に異常はなかったとしている。今年度最後となる4回目の放出は年明けに実施する。
東電によると、2日午前10時21分に3回目の放出を始め、19日間で計7753トンを流した。20日午後0時1分に配管内に残った処理水をろ過水で押し流した。今後、水槽などの設備や一連の運用方法の点検を実施する。
東電の計画では、多核種除去設備(ALPS)で浄化できないトリチウムを国の基準の40分の1(1リットル当たり1500ベクレル)未満になるように海水で薄め、海底トンネルを通じて原発の沖合約1キロで放出する。今年度は約3万1200トンを4回に分けて放出する。