
福島県猪苗代町中ノ沢温泉発祥の「中ノ沢こけし」が、代表的な伝統こけし生産地として認定される系統独立を果たした。こけしの系統は生産地や形態などで分類される。これまで中ノ沢こけしは土湯系(福島市土湯温泉)の亜流とされてきたが、今年5月に開かれた全日本こけしコンクール(宮城県白石市)で、初めて「中ノ沢系」として審査された。特徴や歴史の独自性が評価され、地元にとって30年来の悲願が実現した。
中ノ沢系こけし工人会の瀬谷幸治さんが猪苗代町に構える工房では、“師匠”と慕われる瀬谷さんと工人たちが日々こけしづくりに励んでいる。