バド男子複の保木、小林 初の五輪、苦い船出 「勝ちたい気持ち出過ぎた」

2024/07/29 09:42

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 【パリで本社報道部副部長・鈴木宏謙】「ホキコバ」の初五輪は苦い船出となった。福島県の富岡高出身5選手の先陣を切った保木卓朗(28)、小林優吾(29)組=トナミ運輸=は台湾ペアにストレート負け。硬軟を織り交ぜる相手の攻勢に失点を重ねた。競技初日から満席という五輪ならではの環境。保木は「勝ちたい気持ちが出過ぎた」と悔やんだ。

 第1ゲームは序盤から先行された。中盤に一時逆転したが、ミスによる失点で流れを渡した。第2ゲームもラリーまで持ち込めずに大差で落とした。シャトルがアウトやネットになる場面が目立った小林は「ミスしたくない気持ちがあり、返す展開が続いた」と受け身を反省。保木も持ち前の気迫を押し出せなかった。「勝ちたい気持ちが強過ぎたし、周りが見えていなかった」と心理面の難しさを口にした。

 1次リーグは17ペアが4組に分かれて競う。D組は選考レースのポイント誤計算を巡る不服が認められ、追加出場したフランスペアを含め5ペアで争う。決勝トーナメントに進むには2位以内に入る必要がある。保木は「後がない状況」と窮地を認めた上で、3試合を残す状況を前向きに捉え「切り替え、手応えをつかむ場にしたい」と次戦での巻き返しを期した。