
パリ五輪も終盤を迎えて取材日程に少し、余裕ができた。10日は花形の一つ男子マラソンがあった。「せっかくなので生で見たい」と思い、沿道を目指した。
コースはルーブル美術館など名所を巡る。取材を予定していなかったので、急ぎ足で観戦場所を探した。警察官に尋ねながらエッフェル塔近くの39キロ地点にたどり着くと、人垣ができていた。優勝したトラ選手(エチオピア)、6位に入った赤崎暁選手(九電工)らの力走を見届けられた。
先頭から最終まで走者が通るたび、声援と拍手がさざ波のように伝わってきた。フランス人の観戦マナーが議論を呼んでいるようだが、ことマラソンに関してはランナーへの敬意を感じた。(鈴木宏謙)