

▽決勝 いわき市7-2小野町
いわき市が打線を爆発させ、小野町に圧勝した。いわき市は一回、吉田の左中間三塁打で2点先制すると、三回には西山の3点本塁打で一気に突き放した。小野町は7―1で迎えた七回に1点を返す意地を見せたが前半の失点が響いた。
いわき市の先発西山伸之助は小野町との決勝で投打に活躍し、優勝の原動力となった。打っては3点本塁打、投げては5回を4安打1得点に抑えた。「優勝できてうれしい。いわき市から来た観客の声援に応えることができて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
二回に1点差に迫られ、迎えた三回1死一、二塁。「チームメートがつないだ好機で追加点を挙げたい」と強い気持ちで打席に立った。ボール先行の有利なカウントで、甘く入った直球を振り抜くと打球は空高く上がり、今大会で自身初の本塁打となった。
普段から試合を意識した打撃練習をこなしている。得点圏に走者がいる状態を想定し、芯で球を捉えるよう心がけてきたことが、今回の本塁打につながったという。
来年に向け「今回の優勝で満足せず4連覇を目指してチームで戦っていきたい」と語った。
■小野町、一丸で準優勝 主将の武藤 気を吐く2安打1打点
小野町主将の武藤崇史は3打数2安打1打点の活躍を見せた。「優勝を逃して悔しいが、主将としてチームを鼓舞できた」と話した。
2点を追う二回、1死二、三塁の場面で低めのスライダーを引っ張り1点差とした。点差を6点に広げられた七回1死では「雰囲気を変えるために何としても塁に出たかった」と内角の直球を中前へ運んだ。続く打者が三振に倒れ、打席には同じクラブチームに所属している宗像陽介が立ち、左中間三塁打を放ち生還。「必ず打ってくれると信じていた」と振り返った。
力強い速球が持ち味の主戦大和田泰世を相手に、チームで打撃練習を積んだことが準優勝につながったと推し量る。来年はさらに上を見据える。「チーム一丸となって、優勝を目標に頑張りたい」と意気込んだ。
★藤原清陽球審(いわき市―小野町)いわき市の投手陣の球威が見事だった。打線もつながり、攻守ともに光った。小野町は最後の意地で諦めない姿を見せた。