

15日公示、27日投開票の衆院選で、自民党派閥裏金問題に関係し比例代表で単独立候補を予定していた前職上杉謙太郎氏(49)=比例東北、当選2回=は10日、衆院選への立候補を辞退する意向を固め、小泉進次郎党選対委員長に伝えた。
上杉氏は区割り改定に伴う福島県選挙区の候補者調整で選挙区支部長から県衆院比例区支部長となり、党県連は上杉氏の上位優遇を求めてきた。一方、派閥裏金問題に関し政治資金収支報告書に計309万円の不記載があり、幹事長注意を受けていた。党本部は不記載議員について非公認か、公認しても小選挙区と比例の重複立候補を認めないと決定。比例単独候補の扱いを検討している。
上杉氏は「不記載議員として一度、地元をはじめ国民の皆さまへの責任を取り、けじめをつける。自分が比例に出ることで、自民党の比例票を減らさないために辞退する決断を下した」と述べた。
上杉氏は神奈川県茅ケ崎市出身、白河市在住。早稲田大社会科学部卒。荒井広幸元参院議員の秘書などを経て2017(平成29)年10月の衆院選に立候補し初当選した。2021(令和3)年10月から外務政務官を務めた。自民党の外交部会副部会長、青年局次長なども歴任した。