衆院選2024

衆院選公示 27日投開票 福島県内4選挙区11人届け出

2024/10/15 10:12

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 第50回衆院選は15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入った。公選法改正による全国小選挙区の「10増10減」で福島県は選挙区が1減の4小選挙区となったが、全選挙区で一騎打ちとなった前回とは与野党対決の構図が異なり、候補者数は前回より1人多い計11人となった。「政治とカネ」問題を受けた政治改革や物価高騰に対応する経済対策、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興の加速などが争点となるとみられる。各候補者は初日から激しい舌戦を展開した。


■新区割り、27日投開票 政治、経済、復興問う 与野党対決、構図に変化 

 県内の各選挙区の立候補者は【表】の通り。自民党の前職1人と新人2人、立憲民主党の前職3人と新人1人、共産党の新人3人、無所属の前職1人。区割り改定後初の総選挙となる今回は、1区は自民と立民の一騎打ち、2、3、4区は自民の公認または支援する候補と、立民、共産の各公認候補が相対する。各候補者が各地で支持を呼びかけたほか、石破茂首相(自民党総裁)もいわき市で公示第一声を上げた。

 1区は福島市や伊達、二本松・安達両地方の県北地方で構成する。自民の前職亀岡偉民候補(69)は「政権与党として福島の復興を成し遂げる」と決意を示した。立民の前職金子恵美候補(59)は「政治資金の使途を透明にし、本当の政治改革をしたい」と問題提起した。

 2区は郡山市に須賀川、岩瀬、石川、田村各地方を加えた県中地区からなる。共産の新人丸本由美子候補(62)は「多様性が尊重される時代に、人々が輝ける社会をつくる」と支持を訴えた。立民の前職玄葉光一郎候補(60)は「人口が急減する中、分散型社会につくり変えたい」と意気込みを示した。自民の新人根本拓候補(38)が「次の30年でまちづくりを次のステージに進める」と展望を語った。当初立候補予定だった新人高橋翔氏(36)は15日までに出馬を取りやめた。

 3区は会津地方全域と白河市を中心とする県南地方が合わさった。立民の前職小熊慎司候補(56)は「真の地方創生に向け、皆さんと向き合っていく」と言葉に力を込めた。共産の新人唐橋則男候補(63)は「賃上げなどで国民の負担ばかりが増える現状を変える」と理解を求めた。無所属の前職上杉謙太郎候補(49)は「地域の要望を受け止め、政策につなげる働きをしていく」との姿勢を示した。

 4区は浜通り全域がエリアとなる。立民の新人斎藤裕喜候補(45)は「医療や福祉の充実など、安心して暮らせるための政策を訴える」と強調した。共産の新人熊谷智候補(44)は「雇用が不安定な現状を政治が放置していいのかを問う選挙だ」と主張した。自民の新人坂本竜太郎候補(44)は「処理水海洋放出を安全に成し遂げ、除去土壌の県外処分も担保する」と訴えた。


■衆院選公示 比例東北定数1減 福島選挙区6人重複 単独候補は3人

 比例代表ブロックも3増3減となり、東北ブロックの定数はこれまでの13から1減の12となった。

 県内小選挙区との重複立候補では自民党の2、4区の2人が他県の候補11人とともに同列3位、立憲民主党の1~4区の4人が他県の候補14人とともに同列2位に名簿登載された。

 福島県在住の比例単独候補は3人。自民の新人小林文紀候補(63)は18位、公明の新人佐々木伸和候補(43)は3位にそれぞれ名簿登載された。前回福島旧2区から立候補し、今回は比例代表に回った立民の前職馬場雄基候補(32)が名簿登載順位1位となった。



(敬称略。右から左へ届け出順。定数は各選挙区1。☆は比例東北との重複立候補。肩書きは届け出による)

県内小選挙区立候補者

1区

 自民 前 選挙区支部長 亀岡 偉民69 

☆立民 前 政党役員 金子 恵美59 

2区

 共産 新 党地区副委員長 丸本 由美子62

☆立民 前 政党役員 玄葉 光一郎60

☆自民 新 弁護士 根本 拓 38

3区

☆立民 前 政党役員 小熊 慎司56

 共産 新 党地区委員長 唐橋 則男63

無所属 前 政党支部役員 上杉 謙太郎49

4区

☆立民 新 会社役員 斎藤 裕喜45

 共産 新 党地区委員長 熊谷 智 44

☆自民 新 選挙区支部長 坂本竜太郎44