衆院選2024

2024ふくしま衆院選 福島県内選挙区序盤情勢

2024/10/17 09:09

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 衆院選の県内小選挙区に立候補した11人は27日の投票に向け、激しい論戦を繰り広げている。共同通信社は15、16の両日、各選挙区の有権者に電話調査を実施した。福島民報社の取材を加味した序盤情勢は、1区で立憲民主党の前職が先行し、自民党の前職が追走している。2区は立民前職がリードし、自民新人が迫る。3区は立民前職が優勢で、無所属前職が追う展開。4区は立民と自民の新人同士が競り合っている。投票する候補者を決めていない有権者もいるため情勢は流動的で、中・終盤の戦いが勝敗を分けるとみられる。(敬称略。各選挙区の立候補者一覧は届け出順。丸数字は当選回数。☆は比例東北との重複立候補)


■1区 金子氏先行、亀岡氏が追走

 県内唯一の与野党による一騎打ちで立民の金子恵美が足場を固め、自民の亀岡偉民に差をつけている。

 金子は地元の伊達地方を中心に選挙区全域から広く支持を集めている。亀岡は地盤の福島市を足掛かりに浸透を図っている。

 支持政党別に見ると金子が立民、共産、社民の各支持層の9割、無党派層の6割の支持を固めた。亀岡は自民の5割強、公明の8割強をまとめ、支持固めを急いでいる。

 年代別では、金子が各年代で強さを見せており、亀岡は20代の支持が比較的厚い。


亀岡 偉民 69  自民 前⑤

金子 恵美 59 ☆立民 前③

▷福島市、二本松市、伊達市、本宮市、伊達郡、安達郡

▷有権者数=38万141人


■2区 玄葉氏リード、根本氏迫る

 11回目の当選を目指す立民の玄葉光一郎が旧3区の田村地方だけでなく、郡山市も手堅くまとめている。ベテラン前職の引退を受けて立候補した自民の根本拓は須賀川市・岩瀬地方などで支持を広げている。

 支持政党別では、玄葉は立民の9割超、国民の5割、無党派層の6割にも浸透している。根本は自民、公明の半数以上を固め、維新支持層にも食い込む。年代別に見ると玄葉は40代以上など、根本は20代と30代でそれぞれ他候補を上回っている。

 共産の丸本由美子は各地域で伸び悩む。


丸本由美子 62  共産 新

玄葉光一郎 60 ☆立民 前⑩

根本  拓 38 ☆自民 新

▷郡山市、須賀川市、田村市、岩瀬郡、石川郡、田村郡

▷有権者数=42万3674人


■3区 小熊氏優勢、上杉氏が追う

 立民の小熊慎司が5選を目指して選挙区全域で差をつけている。予定していた比例代表から急きょ選挙区での出馬となった無所属の上杉謙太郎が支持固めを進めている。

 地域別に見ると小熊は出身地の喜多方市や会津地方の郡部などで特に安定。上杉は地盤の白河市をはじめ県南地方などを手堅くまとめつつある。政党別で小熊は立民など、上杉は自民などへの浸透が見られた。年代別では、小熊は60代と70代以上、上杉は20代と30代で比較的支持が厚かった。

 共産の唐橋則男は共産支持層以外に広がりに欠く。


小熊 慎司 56 ☆立民 前④

唐橋 則男 63  共産 新

上杉謙太郎 49  無所属前②

▷会津若松市、白河市、喜多方市、南会津郡、耶麻郡、河沼郡、大沼郡、西白河郡、東白川郡

▷有権者数=32万4301人


■4区 斎藤氏と坂本氏競り合う

 初当選を懸けた新人3人の争いは、立民の斎藤裕喜と自民の坂本竜太郎が競り合っている。

 斎藤は相馬地方を中心に支持を広げている。いわき市と双葉郡は、斎藤と坂本の支持が拮抗(きっこう)している。

 支持政党別では、斎藤が立民の8割、無党派層の4割から支持を獲得した。坂本は自民と公明の5割強を押さえた。

 年代別に見ると斎藤が50代以上に浸透し、坂本は20~40代に強い。

 共産の熊谷智は支持に広がりを欠いている。


斎藤 裕喜 45 ☆立民 新

熊谷  智 44  共産 新

坂本竜太郎 44 ☆自民 新

▷いわき市、相馬市、南相馬市、双葉郡、相馬郡

▷有権者数=39万7275人


■調査の方法

 15、16日の2日間、全国の有権者を対象に実施した。コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で調査。コンピューターで電話をかける自動音声応答通話(オートコール)方式を採用した。携帯電話にも電話し、同意した人にショートメッセージサービス(SMS)を使って質問に答えてもらった。1選挙区当たり固定電話と携帯電話で計500サンプルを目標にし、全289選挙区で計15万6993件の回答を得た。