衆院選2024

福島県内4小選挙区立候補者アンケート 政府の人口減、地方活性化対策 与野党で評価分かれる

2024/10/21 09:47

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 福島民報社が衆院選の福島県内4小選挙区に立候補した11人に実施したアンケートでは、政府の地方創生政策や経済対策についての評価も聞いた。国の人口減少や地方の活性化への対策について「効果的だと思う」としたのは与党・無所属候補3人、「効果的だと思わない」としたのは野党候補5人で評価が分かれた。「どちらとも言えない」は与野党合わせ3人だった。


 アンケートの結果は【表】の通り。人口減少対策について「効果的」とした候補のうち、1区の自民亀岡偉民候補は地方創生交付金倍増などの方針を評価しながら「事実データに基づいた試算と支援策が重要」と効率的な運用を求めた。2区の自民根本拓候補も地域の企業の底上げ、雇用創出の必要性に触れ「意欲と能力のある企業への補助金交付が効果的」とした。

 「効果的だと思わない」とした候補のうち、2区の立民玄葉光一郎候補は「この10年は無策で全く効果がなかった」と厳しく評価。私立大の地方への学部移転助成などが必要とした。2区の共産丸本由美子候補、3区の共産唐橋則男候補はともに「豊かに暮らせる農業で地方経済を潤し、教育費や子育ての経済的負担を軽減する」などと地方創生に必要な施策を記した。


■与党・無所属の3人「効果的だと思う」 野党の6人「効果的と思わない」 経済対策

 物価高や燃料費高騰が企業経営や国民生活を圧迫する中、アンケートで政府の経済対策への評価を聞いたところ、与党と無所属の3人が「効果的だと思う」とし、野党の6人が「効果的だと思わない」、与野党の2人が「どちらとも言えない」とした。

 「効果的」とした3区の無所属上杉謙太郎候補は「物価上昇を上回る賃金上昇、設備投資や人への投資、最低賃金の引き上げなど力強い経済の実現」に対する期待を込めた。

 「効果だと思わない」とした候補のうち、3区の立民小熊慎司候補は「株価や大企業中心の経済対策ではなく、地方、被災県の復興に寄り添う政策が経済復興につながる」、4区の立民斎藤裕喜候補は「実質賃金がマイナスになっている。家計負担の早期対処として所得に応じた給付は必要」などと力を入れるべき課題点を挙げた。4区の共産熊谷智候補は「大企業・大金持ち優遇の税制見直し、消費税減税やインボイス(適格請求書)廃止をすべき」と是正すべき施策を訴えた。

 「どちらとも言えない」とした2候補のうち、4区の自民・坂本竜太郎候補は「最低限の危機の回避はかなっている」と一部は評価しつつ、大胆な経済成長策を掲げるよう政府に求めた。1区の立民・金子恵美候補は「1500円以上の最低賃金、非正規雇用の正規雇用化の実現などの支援策で賃金の底上げを図る」と必要な施策を挙げた。


■選択的夫婦別姓は7候補「導入すべき」

 アンケートでは夫婦が望めばそれぞれ結婚前の姓を使える「選択的夫婦別姓」の導入についての考えを聞いた。「導入すべき」は7候補で最多だった。「導入すべきと思わない」が1候補、「どちらとも言えない」が3候補だった。