東日本大震災・原発事故

東京電力福島第1原発事故後の研究成果発信 福島県とIAEA、大学生に講義

2024/11/20 09:30

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原発事故の概要などについて説明するピナック課長
原発事故の概要などについて説明するピナック課長

 福島県と国際原子力機関(IAEA)は19日、県内の大学生を対象とした初回の講義をいわき市の東日本国際大で開き、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故発生後の研究成果を発信した。

 県とIAEAは覚書の締結に基づき、2013(平成25)年から2022(令和4)年までの10年間、放射線や除染などに関する研究に連携して取り組んできた。研究の成果を踏まえ、県内の若い世代に復興や環境の現状への理解を深めてもらおうと企画した。

 学生や教職員ら合わせて約130人が聴講した。IAEAのミロスラフ・ピナック放射線安全・モニタリング課長が原発事故の概要を説明した他、各分野の専門家が放射線に関する基礎知識や県内の放射線量の時間的変化、放射性廃棄物の管理などについてそれぞれ語った。

 聴講した緑川巧さん(経済経営学部1年)は「復興に向けてさまざまな研究が行われており、講義で初めて知ることが多かった」と感想を述べた。

 講義は20日に福島大、23日に県環境創造センターでも開かれる。