

▽女子1回戦 東京都市大塩尻(長野)2―0郡山女大付(25―19、25―13)
【評】郡山女大付はリズムに乗れず、東京都市大塩尻にストレートで敗れた。第1セット、序盤から主導権を握られ19―25で落とした。第2セットは石井を中心に得点し一時勝ち越す意地を見せたが、終盤に7連続失点し、及ばなかった。
■石井エースへ成長 恐れず強打、チームを鼓舞
2年連続の初戦突破を狙った郡山女大付は1回戦で姿を消した。1年時から「春高」の舞台でプレーしてきたアウトサイドヒッターの石井美空(3年)は「このような結果になったのは、エースである私の責任が大きい」と悔やんだ。
3年でエースナンバー「7」を託された。チームを勝利に導くには何が必要か―。覚悟が芽生え、スパイクの決定率を高め安定したレシーブ、強い精神力を養ってきた。この日は「仲間が必死につないだボールで、一点でも多く得点する」と気持ちを奮い立たせ、コートに立った。
相手からの厳しいマークにも臆せず、強打を敵陣にたたき込んだ。連続失点で自陣の雰囲気が暗くなっても「楽しんでプレーしよう」とチームを鼓舞し続けた。敗れはしたが、プレーや気持ちで仲間を支える姿に佐藤浩明監督は「絶対的なエースに成長してくれた」と目を細めた。
ベスト16以上の目標は後輩たちに託す。「私たちの代でやってきたことにとらわれず、自分たちのバレーをしてほしい」と願った。
■「悔しさ胸に努力」 佐藤、卒業後はSVリーグへ
「悔しい」。試合後、郡山女大付のミドルブロッカー、佐藤にじ(3年)は涙を流した。相手のスパイクコースを限定するなど、狙い通りの守備はできた。だが、相手の徹底した2枚ブロックに苦しみ、攻撃は精彩を欠いた。卒業後は大同生命SVリーグ女子のAstemoリヴァーレ茨城で戦う。「春高で負けた悔しさを胸に努力する」と決意を新たにした。