

▽男子1回戦 金光学園(岡山)2―0郡山北工(25―19、25―18)
【評】郡山北工が金光学園にストレート負けした。第1セット、6―10から久保木らのスパイクで4連続得点し同点に追い付いたが、19―25で落とした。第2セットは相手の高さある攻撃に対応できず、点差を広げられ力尽きた。
■けが乗り越え奮闘 主将久保木「仲間のために」
第2セット18―24の場面。郡山北工の主将でアウトサイドヒッター久保木奏空(3年)にトスが上がった。仲間の思いを乗せて放ったスパイクはコートの外へ…。試合後、久保木は「勝ちたかった。自分たちで崩れてしまった」と唇をかんだ。
11月の県予選後、持病の腰椎椎間板ヘルニアが悪化した。約1カ月間、練習できずに焦ったが、中学時代から切磋琢磨(せっさたくま)してきたリベロの狩野颯(3年)らに励まされた。「復帰したら仲間のために頑張ろう」。気持ちを立て直し、全国大会への準備を重ねてきた。
迎えた初戦。第1セットは的を絞らせない多彩な攻撃や安定したレシーブから久保木の強打で得点する「北工らしさ」を随所に発揮した。しかし、相手が繰り出す打点の高い攻撃にブロッカーが苦しんだ。第2セットは中盤まで2点差で食らい付いたが、終盤に相手のサーブで崩された。
卒業後は大学で競技を続ける予定だ。「これまで支えてくれた人に結果で恩返しがしたい」。悔しさを糧に、次のステージでの飛躍を誓った。
■富永、得点力示す 最後は涙
郡山北工の富永望(3年)は敗戦が決まると、あふれる涙をこらえ切れなかった。攻撃面では自らセッターにトスを要求し、要所でスパイクを決めるなど存在感を示した。だが、強みとするブロックは精度を欠き、相手の強打に対応できなかった。悔しさが残る試合内容となったが、「最後まで楽しめた。ここまで来られたのは仲間のおかげ」と感謝した。