
明治安田サッカーJ3の福島ユナイテッドFC(福島U)は16日、奈良市のロートフィールド奈良で開幕戦に臨み、奈良クラブと2―2で引き分けた。寺田周平監督2年目の公式戦初戦を白星で飾ることはできなかったが敵地で勝ち点1を手にし、順位は暫定5位。
福島Uは前半10分にFW清水一雅のゴールで先制すると、14分にはFW樋口寛規のフリーキックで加点した。前半終盤からは奈良に主導権を握られ、43分にコーナーキックから同点とされた。
次戦は23日午後2時から敵地・宮崎県新富町のいちご宮崎新富サッカー場でテゲバジャーロ宮崎との第2節に臨む。
■「攻撃サッカー」今季も FW清水、鮮やか先制点 サポーターも選手鼓舞
福島Uは目標としていた「攻撃サッカー」にこだわり、奈良戦の前半に2点を奪った。2年目のFW清水一雅の鮮やかなシュートでチーム初得点。昨季の得点源だったFW塩浜遼が抜けた穴を埋める活躍が期待される。
清水は前半10分に中央でMF城定幹大からボールを受けた。突破力のあるドリブルで相手守備をかわし、放ったボールは放物線を描きゴールに吸い込まれた。「早い時間にチャンスがきたので、とにかくシュートを打つことを意識した」と積極的に攻められたと振り返った。
ただし、チームは追いつかれて以降、奈良のハイプレスや空中戦に苦しみ、試合を通じて効果的な攻撃を継続できなかった。寺田周平監督は「少ないチャンスをいかにものにするかが今後の課題」と語った。
次節は昨季、2勝と相性の良いテゲバジャーロ宮崎と対戦する。清水は「次節も得点を積み重ね、塩浜選手の16ゴールを超えられるよう頑張りたい」と前を見据えた。
開幕を待ち望んだ福島Uのサポーター約60人が敵地のスタンドの一角に陣取り、声を張り上げた。「2年目のスタート奪首」などと書かれた横断幕を掲げ、「福島レッツゴー!」と選手を鼓舞し続けた。単身赴任時からクラブを応援する東京都の会社員岩嶋均さん(66)は「始まったばかり。上位を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。