聖光学院と早実の戦力を分析する。
■聖光学院 勝敗の鍵握る打線
聖光学院は常葉大菊川(静岡)との1回戦で延長十二回タイブレークの末、4―3でサヨナラ勝ち。だが、先発した軟投派左腕に九回まで無得点に封じられた。早実は140キロ台の直球を投じる本格派左腕を擁しており、打線が早期に攻略できるかが勝敗の鍵を握る。
野手陣は決勝の犠飛を放った鈴木来夢、延長十一回に同点の適時打を打った芳賀巧、3打席で2回出塁した細谷丈ら途中出場の選手が活躍。スタメン争いが活発化している。中軸で右打ちの菊地政善、竹内啓汰も安打を放ち、復調の兆しが出てきた。
主戦の大嶋哲平は10回を投げ、123球を投じた。斎藤智也監督は管野蓮、新2年生左腕の古谷野太心(たいし)を交えた継投の可能性を示唆している。
■早実 昨夏の経験者多く
早実は8年ぶり22度目の出場。王貞治(現ソフトバンク球団会長)を擁し、1957(昭和32)年に優勝した。1回戦で高松商(香川)との対決を8―2で制した。先発中村心大(こうだい)が8回1失点、8奪三振の好投。打っては4安打3打点と大暴れした。
昨年夏の甲子園に出場した選手が数多く残るのが強み。秋の公式戦のチーム打率は3割3分7厘。6番喜沢駿太はチームトップの5割2分2厘、6打点をマークし、1回戦は2安打2打点。7番中村が続く下位打線は脅威だ。4番・捕手の山中晴翔は長打力と勝負強さが光る。
中村は140キロ台の直球を軸に、多彩な変化球を交える。昨年夏の甲子園もエースナンバーを背負った。右横手投げの田中孝太郎、力で押す小俣颯汰も控える。