

7月3日公示、20日投開票で行われる参院選の福島県選挙区(改選1議席)立候補予定者による公開討論会は26日、郡山市のけんしん郡山文化センターで開かれた。自民党の現職森雅子氏(60)=3期=、立憲民主党の新人石原洋三郎氏(52)、共産党の新人小山田友子氏(32)、参政党の新人大山里[り]幸[さ]子[こ]氏(51)、政治団体「NHK党」の新人越智寛之氏(51)の5人が、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に向けた考えを示した。
日本青年会議所(JC)福島ブロック協議会の主催。5人は子育て、地方創生、復興の三つのテーマごとに意見を発表した。
このうち復興に関して、森氏は「復興は県民の努力で着実に進んでいるが課題はまだある。地域によって進度も違う。財源をしっかり確保し、その財源を効果的に使っていかなければならない」と述べた。
石原氏は「溶融核燃料(デブリ)の取り出しや除染土壌の県外最終処分は見通しが立っていない。政府と東電は正確な情報発信を通し、県民と信頼関係の構築が不可欠」と訴えた。
小山田氏は「多くの県民が古里に戻れていないことを踏まえると、原発事故はまだ終わっていない。安心に暮らせるよう、原発ゼロを実現していくことが必要」との考えを示した。
大山氏は「復興を妨げているのは風評だ。学校教育や修学旅行を通し、福島県がどこまで回復しているのかを全国の子どもたちに伝えていくことが必要と考えている」とした。
越智氏は「被災地では移住政策をしっかりと進めていく。古里に帰還しないと決めた人の土地などは国が買い上げ、原子力産業の集積地として活用すべきだ」と唱えた。
■きょう午後6時からユーチューブで配信
JC福島ブロック協議会は27日午後6時から、動画投稿サイト「ユーチューブ」の公式チャンネルで討論会の様子を配信する。