
福島県の内堀雅雄知事は、聴覚障害者の国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」のサッカー競技スペシャルサポーターに、サッカー元日本代表の北沢豪(つよし)さんを任命した。27日、任命式を県庁で行った。
サッカー競技は11月にJヴィレッジ(楢葉・広野町)で繰り広げる。北沢さんは日本障がい者サッカー連盟会長を務め、普及啓発活動に取り組んできた。内堀知事が任命状を手渡し、「皆さんがスポーツに親しみ、お互いの理解を深め合う場になってほしい。先頭に立ってPRしてもらうことが力になる」と述べた。懇談し、Jヴィレッジで開催する意義などを共有した。
スペシャルサポーターに付いた北沢豪さんは「共生社会の実現につなげたい」と競技に託す思いを語った。
―デフサッカーを通じ伝わってほしいことは。
「スポーツにとどまらず、ルールを少し変えれば誰もが楽しみ、生活しやすい社会にできると感じてほしい」
―デフサッカーの魅力は。
「観察力や集中力のレベルが高い。たくさんの人に知ってもらい、子どもたちが、代表のユニホームを着たいと夢見るような環境を作りたい」
―会場のJヴィレッジは、困難や逆境を乗り越える復興シンボルだ。
「デフの選手もかなり意識している。Jヴィレッジで育った選手が世界で活躍し、福島の応援に感謝している。そういった場所でプレーできることは誇りだ」