エミューが福島県玉川村に14頭 岩谷建設会長に聞く飼育の理由 地域おこしに期待

2025/08/04 16:09

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飼育しているエミューに餌やりをする岩谷さん
飼育しているエミューに餌やりをする岩谷さん

 「(福島県)玉川村の四辻地区にエミューがいますよ」。村役場職員からそんな話を聞いて現地に行くと、本当にエミュー十数頭が柵に囲まれた高台の土地で飼育されていた。管理しているのは村内の岩谷建設という建設会社。オーストラリアの国鳥とは無縁そうな会社だが、同社会長で村商工会長も務める岩谷幸雄さん(71)に尋ねると理由を教えてくれた。

 ―どうしてエミューを?

 「2021(令和3)年に近くの旧須釜小四辻分校を改装した森の駅yodge(ヨッジ)という村の観光宿泊施設ができました。そこを訪れる人に楽しんでもらえれば地域おこしになるかな、と思い飼い始めました」

 ―そもそもエミューって飼えるんですね。

 「ある自治体が事業で飼育していたエミューの引き取り手を探していると聞き、5年前に引き取りました。今は14頭いて、うちの従業員が管理してくれています。冬が産卵期で大体3~4日に1個生むので、その卵を加工して販売できないか模索してます」

 ―卵を加工ですか?

 「エミューの卵は深緑色で鶏卵の約10倍大きく殻も厚いです。今は試作でランプを作ったりしています」

 これからの展開は。

 「人口減少が進む中、エミューの飼育を遊休農地の利活用や新規産業の創出にもつなげたいです。エミューは食肉にでき、脂は化粧品に使えるなど利用価値が高いです。村の活性化に向けて色んな利用法を検討したいです」

(県南版)