
アジア最大級の蒸留酒の品評会「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2025」で、福島県相馬市の玉野アセンド蒸留所が特別賞のニューカマー(新参)賞を受けた。
蒸留所はCTIアセンド(本社・東京)が東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興支援を目的に設立し、グレーンウイスキーを製造している。相馬市玉野地区の旧玉野小を改修して開所した。地域の休耕地を畑に転換し、原料のトウモロコシと副原料のライ麦を栽培している。市内で発生した汚泥を肥料に変えて使用している。昨年6月に製造免許を取得した。
来夏のウイスキーの発売を目指している。地元の酒販店や蒸留所、インターネット上で販売する予定。
TWSCでは、原料の栽培から製造までを一貫して行う特殊性などが評価された。
同社の渡辺暁人取締役兼所長が20日、市役所を訪れ、立谷秀清市長に受賞を報告した。渡辺さんは「今後は製品が評価されるよう、精進していく」と語った。立谷市長は「地場産業として相馬市に根付いていくことを願う」と期待を寄せた。
(相双版)