長唄三味線の魅力感じて 東山芸妓の師匠 芳村伊十冶郎さん 14日、福島県会津若松市で演奏会

2025/09/02 17:30

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長唄三味線の魅力を感じてほしい話す芳村伊十冶郎さん
長唄三味線の魅力を感じてほしい話す芳村伊十冶郎さん

 江戸時代から続く長唄・芳村派の芳村伊十冶郎さん(49)=東京都=が長唄三味線の魅力を伝える演奏会は9月14日、福島県会津若松市で開かれる。芳村さんは歌舞伎の舞台などで活躍する傍ら、伝統芸能の伝承と普及に力を入れている。同市にも稽古所を構え、東山芸妓衆や市民らの指導に当たっている。「演奏会では長唄三味線ならではの音色を感じてほしい」と来場を呼びかけている。

 長唄は唄と三味線を中心とした伝統音楽で、歌舞伎や日本舞踊の伴奏音楽として発展してきた。長唄で使う「長唄三味線」は棹や糸が細く、芳村さんは「津軽三味線や義太夫などで使う三味線と異なり、より音が軽快でリズミカルに響く。心地よい音色が特徴」と、その魅力を話す。

 現在は舞台への出演や演奏会に加え、都内と会津若松、福井両市に稽古所を構える。会津若松市では東山温泉芸妓屋協同組合の長唄師匠を務めている。

 ソロ公演は「あえて唄は入れず、長唄三味線の音をじっくりと聞いてほしい」と企画した。「大薩摩」や、師匠の故芳村伊十七さん作曲「富嶽三十六景」など4演目を披露するほか、三味線の歴史も解説する。

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 公演「長唄三味線の世界in会津」は9月14日午後1時30分から会津若松市の末廣酒造嘉永蔵で開かれる。全席自由で、小学生以上が対象。入場料は大人3千円、中高生1500円、小学生無料。チケット取り扱いは芳村さん メールアドレスisojiro@gmail.com、または会津東山芸妓(美紀子・実千代・玉美・紀千代・真衣・京子・伊おり)