
福島県郡山市は2030(令和12)年度までに、製品プラスチックの分別収集に乗り出す。リサイクルの促進による環境負荷の軽減が狙い。8月29日に市役所で開かれた市廃棄物減量等推進審議会の会合で市が示した。
これまでは袋類、発泡スチロール容器といったプラスチック製の容器包装のみを収集していた。新たにバケツ、ハンガーなどの製品も分別の対象とする。製品プラスチックはこれまで「燃やしてよいごみ」の扱いだった。
国の「プラスチック資源循環法」に基づき実施する。容器包装などと同じ分類にするかなどの収集方法は検討中という。市は年間で約320トンの製品プラスチックの収集を見込んでいる。
会合ではその他、「みんなで目指す『郡山ごみ減少20%』」をスローガンにした市を挙げた施策の実施などを確認した。啓発活動を強化し、市民の意識醸成に取り組む。
審議会に先立ち、中野和典会長(日大工学部教授)ら委員20人に委嘱状が交付された。任期は2年。椎根健雄市長が「環境施策の充実のため、専門的かつ多角的な意見をいただきたい」とあいさつした。
市の2023年(令和5)年度の市民1人1日当たりのごみ排出量は、全国62ある中核市の中で最も多かった。最下位は4年連続。
(郡山版)