ネッツトヨタ郡山安積店移転オープン 福島県郡山市に7日 全国初の水素発電機を導入

2025/09/07 11:28

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全国のトヨタ自動車販売店で初めて導入された水素発電機
全国のトヨタ自動車販売店で初めて導入された水素発電機
水素社会実現に向けて福島県との連携を強化する考えを示す佐藤社長
水素社会実現に向けて福島県との連携を強化する考えを示す佐藤社長

 ネッツトヨタ郡山(福島県郡山市)は7日、郡山市安積3丁目に安積店を移転オープンする。全国のトヨタ自動車販売店で初めて水素を利用した定置型燃料電池発電機を導入した。薄くて軽い次世代太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」を設置し、脱炭素社会の実現に貢献していく。

 鉄骨造り2階建ての店舗を新築し、ショールームと整備工場を設けた。水素発電機はトヨタ自動車などが燃料電池自動車「MIRAI」の燃料電池システムを活用して開発。発電した電力は燃料電池自動車の急速充電器、店舗や整備工場の電力需要削減に活用する。

 オープンに先立ち6日、同店で祝賀会を開いた。小室和人社長は「仲間と力を合わせ、水素活用の福島モデルを広げていきたい」と言葉に力を込めた。トヨタ自動車の佐藤恒治社長が「福島モデルに携わる皆さんと一緒に、車の未来を変える努力を全力でやっていく」と誓った。


■トヨタ自動車 佐藤恒治社長に聞く 水素活用へ思い一つ

 トヨタ自動車の佐藤恒治社長は6日、福島民報社などのインタビューに応じ、水素社会の実現に向けて県や県内事業者らと連携を強化していく考えを示した。

 ―県内では水素の社会実装が進む。トヨタグループとして、国内外にどのように波及させていくか。

 「県内では水素活用に取り組む事業者らの意思がつながり、大きなうねりとなって『福島モデル』の原点になっている。水素社会全体のエコシステム構築に向けて多様な取り組みをつなぎ、思いを一つにしていくことが重要だ」

 ―福島県復興への貢献は。

 「(内堀雅雄知事と対談し)未来に希望を持てる社会をつくっていきたいという思いを受け止めた。経済的な支援ではなく、(県民と)一緒に未来をつくるために汗をかいていきたい」

 ―脱炭素社会に向けた販売店の役割は。

 「車とエネルギーはもっと近い存在になっていく。脱炭素につながる技術導入が進み、町一番の車屋を目指している販売店は町一番のエネルギーハブ(結節点)となっていくだろう」