
境内の梅の手入れや施設の補修費用を募った、福島県いわき市平山崎の専称寺のクラウドファンディング(CF)で、目標金額を大きく上回る816万円が集まった。集めた資金を梅の植え替えや石段の修繕に充てる方針。遠藤弘道住職は「支援の輪が広がり、多くの人の力添えを頂いてありがたい」と感謝した。
CFサイト「READY FOR」を利用し、「『梅の名所』を次の20年へ守り継承したい」というプロジェクト名で初のCFに挑戦した。300万円を目標に、7月14日から9月5日まで実施した。8月中旬には100万円の大口の寄付が寄せられるなど、計279人が支援し目標の272%の金額を集めた。
CFでできた支援者との結び付きをさらに深めようと、梅の木の手入れや実の収穫をイベントとして開催する構想を練っている。将来的には国と協議した上で、国の重要文化財に指定された建造物「庫裏」の修復資金の一部をCFで集める展望を描いている。
遠藤住職は「CFで多くの人に専称寺を知ってもらうきっかけをつくれた。歴史ある寺を一緒に守っていく仲間を増やしていきたい」と意気込んでいる。
(いわき版)