井戸(東邦銀行・福島県)準決勝へ 世界陸上東京大会 女子200、日本勢14年ぶり

2025/09/18 10:34

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【女子200メートル予選】準決勝進出を決めた井戸アビゲイル風果
【女子200メートル予選】準決勝進出を決めた井戸アビゲイル風果

 陸上の世界選手権東京大会第5日は17日、東京都の国立競技場で女子200メートル予選を行った。井戸アビゲイル風果(24)=東邦銀行・福島県=が、日本勢では2011年テグ(韓国)大会の福島千里さん以来14年ぶり2人目の準決勝進出を果たした。準決勝は18日午後9時24分開始予定。

 6組による予選は各上位3人、4位以下のタイム上位6人が準決勝に進む。井戸は22秒98で5組目5着となり着順での予選通過はならなかったが、上位4番手に入った。

 13日の混合1600メートルリレーは2走を務め、日本新記録3分12秒08で日本勢初の決勝に進出。8位に入賞する活躍を見せた。

 井戸は8月の富士北麓ワールドトライアルでは日本新記録22秒79をマーク。福島千里さんが2016(平成28)年の日本選手権で樹立した22秒88を9年ぶりに塗り替えている。


■世界の舞台で再び躍進 進出決まり歓喜

 女子200メートル予選で井戸アビゲイル風果(東邦銀行)が世界の舞台で再び躍進した。第1目標に掲げてきた準決勝進出を達成。「緊張もなく、楽しんで走れた」。日本勢14年ぶりの快挙を満面の笑みで振り返った。

 13日の混合1600メートルリレーでの8位入賞に気を良くしていた。専門とする200メートルは日本記録22秒79を出したばかりで自信もあった。序盤から果敢に飛ばし、100メートルを4番手で通過。最後まで失速せずに食い下がったが5着に終わり、「直線から動きが固くなってしまった」と悔やんだ。

 着順では準決勝進出を逃したが、終了時点でタイムは上位4位。チャンスは残った。最後の1組を緊張した面持ちで見守った。準決勝進出が決まった瞬間、「本当ですか?やった!」と手を高々と広げて喜んだ。

 「レースごとに修正できたのが結果につながった」と好調の理由を分析する。準決勝は厳しい戦いになると世界レベルを肌で感じている。「もっとタイムを上げて可能性を広げたい。自分を信じて走るだけ」。腹は決まった。