
東京電力福島第1原発事故に伴う除染土壌を一時保管している中間貯蔵施設内にある福島県大熊町の熊町小の震災遺構化を目指す地元団体などは19日、町内の産業交流施設「CREVAおおくま」で、パネル展を始めた。小学校の歴史や利活用の可能性を紹介し、遺構として残すための意義を伝えている。10月18日まで。
熊町小の保存を考えるワークショップなどを開いている町内の大熊未来塾と、おおくまふるさと塾、福島大地域未来デザインセンターが主催している。施設内にパネル約20枚を展示。校内の写真を並べるとともに、「懐かしい気持ちになれる場所がこれからもあるといいな」など卒業生の思いを発信している。
入場無料。時間は午前8時から午後8時まで。
熊町小は原発事故発生当時、約330人が在籍していた。避難によりランドセルなどがそのまま残され、昨年初めて、引き取りのため卒業生に校舎を開放した。町は中間貯蔵施設内にある熊町小をはじめ、各施設を遺構として保存・検討に向けて調査するとしている。