20歳の喜び分かち合う 福島県双葉町で祝う会

2025/09/21 09:47

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伊沢町長(前列中央)を囲んで記念撮影する出席者
伊沢町長(前列中央)を囲んで記念撮影する出席者

 福島県双葉町のはたちを祝う会は20日、町内の町産業交流センターで開かれた。出席者が旧友や家族と20歳を迎える喜びを分かち合い、古里復興へ思いを寄せた。

 対象者67人のうち6人が出席した。伊沢史朗町長が「古里双葉町の再生に向けて大きな推進力になってほしい」とあいさつした。岩本久人町議会議長、佐々木恵寿県議が祝辞を述べた。鏡開きやダルマの目入れを行い、代表者が今後の目標を力強く語った。

 出席した脇坂玲名さん(20)は幼稚園年中の時に東日本大震災で被災した。町での思い出はわずかだが、年1回ほど町内のイベントに参加している。現在はいわき市に住み、いわきコンピュータ・カレッジでプログラミングを学ぶ。人生の節目を迎え、「自立した大人に成長したい」と決意を述べた。

 式典は例年1月に催していたが、避難先の成人式と日程が重なって出席者が減少傾向にあった。対象者から意見を募り、要望が多かった9月に日程を変更した。来年も希望に合わせて開催する。

 町は20、21の両日、新成人を招いたツアーを企画した。参加者が町内の企業や伝統文化に触れ、古里の現状に理解を深めている。