▽３回戦　いわき湯本１３－２南会津（８回コールド）

　【評】中盤以降に打線がつながったいわき湯本が南会津にコールド勝ち。いわき湯本は２点を追う四回、桜井のスクイズと半谷の２点二塁打で逆転。七、八回はともに４安打を重ねて大量点を奪った。南会津は一回に星明の左前打で先制したが、二回以降は４安打に封じられた。

　四回に逆転の２点二塁打を放った、いわき湯本の１年生半谷晴は「先輩の２投手を援護したかった」と絆の強さがもたらした一打を振り返った。

　０―２の四回、７番桜井球道がスクイズで１点を返した後、出塁した宇佐見釈真らの重盗で２死二、三塁と好機が広がった。「自分も続こう」。変化球が多い投手だったが、５球目の直球が甘く入ってきた。絶好球を見逃さずに左中間に運ぶと走者２人をかえす値千金の一打となった。さまざまなコースにゆっくり投げてもらった球を捉えるティー打撃で磨いた対応力が生き、この試合２安打２打点と活躍した。

　八回には三塁手として冷静な守備も見せた。１死一、二塁の場面、一走が二塁で封殺される間に三塁を回った二走を三本間で挟み込んだ。走者を追い、投手に送球してアウトを取り、コールド勝ちを決めた。「先輩の自信持って行こうの声で前を向けた」と感謝した。

　２３日の準々決勝は自身が入学する前の昨年の春、夏、秋の大会で３連敗した王者・聖光学院に挑む。「次も攻守で活躍し、先輩の因縁の相手を打ち破りたい」と闘志を燃やした。

　▼南会津・星明（一回に先制の左前打を放つ）たまった走者をかえす役目を果たせて良かった。次は守備を磨き、焦らず対応できるようにしたい。