
アポロガス(本社・福島市)会長の篠木雄司さん(63)は12日(現地時間)、米国の慶応義塾ニューヨーク学院を訪れ、学生に講演を行った。篠木会長は「教育はライフワーク。一歩踏み出す勇気を持ってもらえるよう、これからも講演活動を続けていきたい」と話した。
篠木さんは福島高、慶応大商学部卒。これまで国内で200回ほど講演し、昨年は英国の大学でも行った。
今回は学生約20人の前で「人生の生き方を実験を通して学ぶ」をテーマに講演。前向きな気持ちで生きるための心構えをコップと水を使って説明した。容器の上下の向きを人の心に例えて「下向きな気持ちでは、周りの人が思いを注ごうとしてもたまらない。素直で前向きに生きよう」と説いた。
その他、福島高の同窓生が東日本大震災発生後に働きかけ、福岡県の太宰府天満宮で育てられた梅の木を同校に植樹した取り組みを紹介した。震災に負けず勉学を続ける学生たちを励ます目的で、篠木さんも力を注いだ。この取り組みを例に福島の復興の現状を伝えるとともに、大変な状況下でも誰かに希望を届けられる人になってほしいとの思いを話した。
篠木さんはこれからも世界各地での講演を望んでおり、「復興の取り組みなどを伝え、世界を明るくすることにつなげていきたい」と意欲を述べた。
(県北版)