
パン粉製造業のライオンフーヅ(さいたま市)は福島県郡山市熱海町の郡山西部第1工業団地に新工場を建設する。県内初の製造拠点として、2028(令和10)年4月の稼働を目指す。操業から3年間で、40人程度の新規雇用を計画している。
新たな工場では毎月200~250トン程度の小麦粉を使用して大型の機器でパンを焼き、業務用のパン粉を製造する。第2期工区の約2・2ヘクタールの区画を取得し、工場棟を整備する。延べ床面積は約6千平方メートルを想定し、来年秋以降に着工する。
投資額は約50億円。工場に供給する電力の一部は太陽光発電など再生可能エネルギーで賄う。製品の需要状況などを踏まえ、区画内で将来的な工場の増設を視野に入れる。
同社と市は22日、土地売買契約を結んだ。締結式は市役所で行われ、宮崎恵太社長と椎根健雄市長が土地売買契約書と土地利用等協定書に署名した。宮崎社長は「西日本を含めた販路拡大に向け、生産能力を高めていく。交通の結節点である郡山市の地の利を生かしたい」と展望した。椎根市長は「しっかりと支援し、取り組みを加速化につなげていく」と述べた。宮崎裕太取締役が同席した。