
福島県いわき市、いわき商工会議所、いわき地区商工会連絡協議会、いわき産学官ネットワーク協会、経営コンサルティング業「サクシード」(本社・宇都宮市)の5者は22日、いわき市内の企業同士の事業承継支援に関する連携協定を結んだ。
市によると、市内の経営者の半数以上が60歳を超えているほか、全体の約6割が後継者不在となっている。経営者の高齢化が進む一方、事業承継のめどが立たないまま、廃業を選ぶ企業が増えている状況という。
今回の協定は、地域内で経営資源を循環させることにより地域経済の持続的な発展を図るのが狙い。市がサクシードに事業委託して立ち上げたウェブプラットフォーム「ツグナラいわき」を中心にして取り組む。ツグナラに受け手企業が登録し、専門家らが譲り手側の企業とのマッチングを後押しする。5者が連携し、事業承継支援に関する情報提供、相談受付、受け手企業の開拓などを行う。
同日、市役所で締結式が行われた。内田広之市長、小野栄重いわき商工会議所会頭、木村辰夫いわき地区商工会連絡協議会副会長、猪狩正明いわき産学官ネットワーク協会長、水沼啓幸サクシード社長が協定書に調印した。
内田市長は「企業が持っている技術などを次の世代につなげることは市の発展に向けて大変重要だ」と期待を込めた。
(いわき版)