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自然の中で食べる「ごちそう」紹介します!レシピも!

【アウトドア キャンプ 自然と生きる】ブナの天然林息づく(只見町・森林の分校ふざわ)

2021/06/27 12:46

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飯塚さん(左)の指導でそば打ちをするなすびさん
飯塚さん(左)の指導でそば打ちをするなすびさん
自然体験の拠点となっている森林の分校ふざわ。施設入り口近くまで車を入れて荷物を出し入れできる。車両はトヨタRAV4
自然体験の拠点となっている森林の分校ふざわ。施設入り口近くまで車を入れて荷物を出し入れできる。車両はトヨタRAV4

 ブナの天然林が息づく只見町布沢にある「森林(もり)の分校ふざわ」。廃校になった学校を利用した、宿泊できる山村の暮らし体験施設だ。今回はタレントのなすびさん(福島市出身)と周辺の散策や料理を楽しみ、宿泊した。


■神秘的な太古の森

 只見町布沢の標高約六〇〇メートルに位置する「恵みの森」を散策した。布沢川支流の大滝沢周辺にブナの天然林が広がる「太古の森」だ。

 森林の分校ふざわを出発し、車で約十分で登山口に着く。長靴やウオーターシューズを履き、階段状に削ってある崖から大滝沢に下りる。上流に向かって沢を渡りながら進むと、木々の息遣いが聞こえてきそうな神秘的な光景が続く。

 樹齢百年超のブナが沢を屋根のように覆っている。青々とした葉が、照りつける日差しを和らげる。鳥のさえずりが、あちこちから聞こえてくる。足元に注意しながら歩みを進めると、所々に深い淵がある。そっとのぞきこめば、ヤマメやイワナが悠々と泳ぐ姿が目に入る。

 登山口から一キロほどで、見どころの一つ「下ノ滝」が現れる。幅が広い二段の滝を透き通った水が流れていく。夏場は水遊び場として親しまれている。

 滝を登ると、一枚岩の沢床が続く。じゃぶじゃぶと歩くと、滑らかな水流を体で感じ取ることができる。

 今回はコースの途中で引き返し、往復で約二時間半の沢歩きを楽しんだ。終点の「中ノ滝」までは登山口から片道約二・一キロ。おでこのような「デコ岩」、岩の割れ目から水が湧いている「手前ノ清水」「奥ノ清水」などがある。

 なすびさんは「空気を味わい、水に触れ、五感で楽しむことができた。清流を歩けるのも魅力。気を付けて散策すれば、子どもから年配の人まで自然を堪能することができる」と魅力を語った。

 案内役を務めた只見町観光まちづくり協会事務次長の角田誠さん(42)は「手つかずの原生林を楽しめる」とし、「前日に雨が降ると増水する場合があるので注意してください」と話している。


■伸び伸びと屋外活動楽しむ

 「森林の分校ふざわ」は一九八二(昭和五十七)年まで明和小の分校として、地元の子どもたちが通っていた。小学校の統廃合に伴い閉校した後、地域の住民の手によって一九九七(平成九)年に宿泊体験施設に生まれ変わった。二〇〇七年から地元有志による「森林の里応援団」が運営している。

 施設内には教室をリフォームした宿泊部屋が三部屋ある。それぞれ二十~二十四畳ほどの室内は畳敷きとなっており、十人が快適に宿泊できる。元職員室や給食ルームだった場所は、食堂やコワーキングスペースとなっている。

 校庭はイベント会場として利用できる。バーベキュー用のスペースも確保されており、山村の風景に囲まれながら、伸び伸びと料理や屋外活動を楽しめる。

 体験メニューも豊富に用意されている。ガイドの案内を受けながら、「恵みの森」の沢歩き、天然のブナ林「癒しの森」のトレッキングに挑戦できる。縄より、釣り、奥会津の伝統食材「打ち豆」などの体験活動もある。冬場はかんじき体験で銀世界を楽しめる。

 駐車場は普通車十台程度を止めることができる。大型車も駐車可能だ。

 支配人の藤沼航平さん(30)は「『自然首都・只見』の四季折々の自然を存分に楽しめる。山村の暮らしを満喫してください」と呼び掛けている。


■そば打ち挑戦

 宿泊地となった森林の分校ふざわで、なすびさんがそば打ちに挑戦した。町内の飯塚勇さん(71)がアドバイスした。

 使用したそば粉は飯塚さんの自家製。今回はそば粉四百グラム、小麦粉百グラムを使い、「二八そば」を打った。

 こね鉢にそば粉を入れ、お湯でなじませてから、小麦粉を混ぜる。強くこねて丸め、「耳たぶ」ぐらいの手触りに。手で力を込めて円形に伸ばし、のし棒で四角に整えた後、そば切り包丁で切った。

 これまでに数回、そば打ちを経験したことがあるなすびさん。飯塚さんにこつを聞きながら完成させ、「今回は今までで最も良かったと思えるそばが出来上がった。楽しく打てた」と満足そうな笑みを浮かべた。

 飯塚さんは「ひきたて、打ちたて、ゆでたての三拍子そろったそばを、食べてもらった人に、おいしいと言ってもらえるのが幸せ」と、そば打ちの魅力を語った。

 今回の料理のメインは只見名物のマトン肉焼き。味付けマトンを鉄板にどっさりと乗せ、豪快に焼く。新鮮な肉を頬張ると、うま味が口の中いっぱいに広がる。なすびさんも「やわらかくて、おいしい!」と言いながら、次々と口に運んでいた。

 只見産ワラビを使った山菜炊き込みご飯も作り、なすびさんが打ったそばと共に味わった。


■森林の分校ふざわ

◆宿泊プラン

▽都市農村交流プラン(1泊2食、地場産品のお土産付き)…1人7800円(2人以上から利用可能)

▽アクティビティプラン(素泊まり)…1人4500円(1~2人利用)、1人3600円(3人以上利用)

▽ふるさと只見応援プラン(分校ファンクラブ会員向け、1泊2食)…1人6000円

※冬期間(11月~4月)は暖房費として1人500円追加

◆住所、アクセス

▽只見町布沢大久保544

▽JR只見駅から車で約30分