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自然の中で食べる「ごちそう」紹介します!レシピも!

【アウトドア キャンプ 自然と生きる】荘厳な修行者の霊水 小野川不動滝(北塩原)

2021/10/31 10:30

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勢いよく流れ落ちる小野川不動滝。手前は佐藤さん=10月21日撮影
勢いよく流れ落ちる小野川不動滝。手前は佐藤さん=10月21日撮影
雄大な景色が広がる猪苗代湖畔でカヤックの魅力を語る一重さん(右)
雄大な景色が広がる猪苗代湖畔でカヤックの魅力を語る一重さん(右)

 厳しく冷え込んだ10月下旬の朝、猪苗代湖付近から見上げた磐梯山は雪景色だった。小野川湖畔で色づく紅葉を車窓越しに眺め、季節の移ろいを実感しながら不動滝第一駐車場に着く。大きな鳥居をくぐり、探勝路へと足を踏み入れた。

 猪苗代山岳会の佐藤静二さん(72)=猪苗代町=が道案内をしてくれた。遊歩道の両側にミズナラの原生林がうっそうと茂る。奥の方から沢のせせらぎが聞こえ、すがすがしさを感じながら歩みを進める。

 間もなく140段ほどの石段が現れる。こけむした石が敷き詰められていて趣深い。佐藤さんは「話題の種に」と沿道の木のクロモジを旅人に紹介している。和菓子用の高級ようじの材料となるクスノキ科の低木で、細い枝に顔を近づけると上品な香りが漂った。

 石段を上り切って進んでいくと、比較的平たんな道に突き当たる。かつて木材を搬出するのに利用されたトロッコの軌道跡だ。この道を右に曲がって進むと、程なく小野川不動滝にたどり着いた。落差25メートルとされ、滝つぼへと白いしぶきを上げて流れ落ちる滝の姿は荘厳で、時を忘れて見入った。陽光が差し込むたび、滝つぼに虹も現れた。

 流れ落ちているのは「百貫清水」に代表される小野川や不動沢の源流域の湧き水で、「小野川湧水(ゆうすい)」として環境省の「名水百選」に選定されている。かつて修行者の霊水として使われたと伝わり、近くの小さなお堂には不動明王が祭られている。

■冬は幻想的な青い氷の姿に

 例年4月下旬から5月月上旬には雪解け水で最も迫力のある水量になる。冬には青く凍る幻想的な滝(ブルーアイス)を見ることができる。佐藤さんは「美しく澄んだ水だからこそ生み出せる光景」と魅力を語る。

 探勝路は片道約0・8キロ、所要時間は20~30分ほどで初心者にも親しみやすいコースだ。変化に富む自然を身近に感じられるスポットとして多くの人々を魅了している。

 文・長沢秀光

 写真・谷口健斗


■なすびの一言

 本県のシンボルとして親しまれる猪苗代湖や磐梯山の周辺は自然の宝庫。私も大好きなスポットです。ぜひ多くの人にその魅力を味わってほしいと思います。


■豊かな自然を満喫 天神浜オートキャンプ場(猪苗代)

 小野川不動滝から車で35分ほど南下し、猪苗代湖畔の天神浜オートキャンプ場(猪苗代町)を訪れた。湖や広い砂浜、松林の中でさまざまな野外活動を楽しめる。美しい猪苗代湖と、雄大な磐梯山の眺望を満喫しながら手軽に自然と触れ合え、心身をリフレッシュできる。

 天神浜沿いにオートキャンプサイトやロッジ、バーベキューハウス、貸別荘など各エリアが広がる。ドッグランの設備があり、愛犬と一緒に過ごせる「Run&Cafe磐梯スノーDogs」も併設されている。

 水上アクティビティーとして注目を集めるSUP(サップ)、カヌー・カヤック遊び、湖水浴などが楽しめる。ソロキャンプのブームや新型コロナウイルスの影響による密回避のニーズなどを背景に、屋外でたき火をしながら、一人静かに読書を楽しむ利用者も増えているという。

 10月下旬に訪れたが、天候不良のため当初予定の野外活動を見送った。代わりに同キャンプ場の一重卓男さん(56)と手軽な「ソロキャンプ飯」作りを楽しんだ。

 スーパーやコンビニで購入できるカット野菜の袋詰めセットで「一人鍋」を作った。包丁、まな板を使わず、調理ばさみで肉を切って手間を省く。一重さんは「冷凍食品をアイスボックスに入れておくと、保冷剤代わりになる」と荷物を減らすアイデアも教えてくれた。

 コンビニで買ったサンドイッチをホットサンドメーカーで挟んで焼いた。とろけたチーズ、温められたタマゴ、焦げ目が付いた香ばしいパン…。なじみの味が一変して驚いた。トマト、チーズを刻み、彩り豊かなサラダも作った。

 天神浜オートキャンプ場は磐越自動車道猪苗代磐梯高原インターチェンジ(IC)、49号国道からほど近く、アクセスの良さが魅力だ。野口英世記念館、道の駅猪苗代といった観光スポットにも近く、厳冬期には自然が生み出す氷の芸術「しぶき氷」を歩いて見に行ける。毎年夏に開かれる野外音楽フェスティバル「オハラ☆ブレイク」の会場としても親しまれている。

 一重さんは「自分なりの楽しみ方で、自然の中で過ごすひとときを味わってほしい」といざなっている。


■天神浜オートキャンプ場

【オートキャンプ】

・日帰り(1人=小学生以上、午前9時~午後5時)=800円

・1泊2日(1人、午前9時~翌日正午)=1,200円

・1泊2日(1人延長パック、午前9時~翌日午後3時)=2,000円

【駐車料金】

・日帰り(1台、午前9時~午後5時)=500円

・1泊2日(1台、午前9時~翌日正午)=1,000円

・1泊2日(1台延長パック、午前9時~翌日午後3時)=1,000円

【バーベキュー】

・日帰り(1人、午前9時~午後5時)=800円

・いろり(1カ所、午前9時~午後5時)=1,500円

・ガゼボ(1カ所、午前9時~午後5時)=5,000円

※料金はいずれも税込み。詳細はホームページ(http://tenjinhama.com/)に掲載。

◆住所=猪苗代町中小松四百刈

◆アクセス=磐越自動車道猪苗代磐梯高原ICから車で5分

◆問い合わせ、申し込みは管理棟 電話0242(67)4133へ。


次回は11月7日付に掲載予定