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【アウトドア キャンプ 自然と生きる】静寂の森に潜む名瀑 地域に恵みと憩い  蓮華滝(福島市)

2021/12/26 10:50

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山肌を勢いよく流れ落ちる蓮華滝。左は小笠原さん
山肌を勢いよく流れ落ちる蓮華滝。左は小笠原さん

 切り立った山肌を水がうがち、滝つぼまで末広がりに勢いよく落ちる。福島市飯坂町茂庭の山あいを流れる摺上川支流、茂庭沢にかかる蓮華滝。蓮華滝不動尊の別当小笠原仁海さん(64)の案内で、冬本番を待つ名瀑(めいばく)を訪ねた。

 399号国道沿いに立つ不動尊の標識を目印に、山道に入る。不動尊のお堂までの約3キロの道のりは途中で未舗装となり、道幅も狭まるので車の運転には注意が必要だ。お堂前の駐車スペースから滝までは約300メートルの散策道を歩く。杉林の間を足を滑らせないよう慎重に進む。数分で視界が開け、清冽(せいれつ)な水しぶきを放つ落差約20メートルの滝が現れた。

 人けのない静かな森に、水音だけが響き渡る。古びたほこらやこけむした岩場、倒木などが神秘的な雰囲気を醸し出す。厳寒期には滝の一部が凍り、「氷柱」ができることもあるという。

 小笠原さんによると、滝の名称は次のような由来がある。1192(建久3)年、斎藤実良に討たれた大蛇が半田沼(桑折町)に逃れるため、茂庭沢を越えようとした際、蓮華の花に乗った不動様が滝つぼから現れた。不動様が大蛇の体を乗り越えると、大蛇は息絶えた-と伝わる。滝は古くから修験者の修行場として知られ、不動尊の参拝者が身を清める「みそぎの滝」とされた。

 1年を通じて豊かな水量を誇る滝は信仰の歴史の一方、地域に恵みと憩いをもたらしてきた。水の一部は水利組合が引いた水路を通り、農業用水として麓の開拓地を潤した。5月3日の不動尊の祭礼では厄よけ祈祷(きとう)を受けた人々が滝まで足を運ぶ。滝は立ち入り自由のため、カーナビを頼りに遠方から訪ねてくる人も少なくない。小笠原さんは「身近なパワースポットとして滝を散策してほしい」と話している。

文  鈴木 宏謙 写真 谷口 健斗 (次回は2022年1月以降に掲載)

■なすびの一言

 茂庭地区に見事な滝があると聞いていましたが、実際に訪れたことはありません。水量が豊かで落差の大きな滝を見るのは楽しそうですね。近くの飯坂温泉は何度も訪れているので、ぜひ足を運んでみたいです。