
福島県は県内で325人の新型コロナウイルス感染が確認されたと27日、発表した。2月の累計は1万211人となり、月別で初めて1万人を突破。まん延防止等重点措置の適用期限の3月6日まで1週間に迫る中、新規感染者数は下げ止まりの傾向にある。専門家は今後1週間が正念場だとしている。
これまでの月別最多は今年1月の4248人。2月は26日間で1月の2倍を超えた。1日当たりの新規感染者数は、400~600人台と過去最悪の水準だった2月上旬と比べるとやや改善したものの、中旬以降も200~300人台が続いている。
県感染症アドバイザーの金光敬二福島医大感染制御学講座教授は「感染者が大幅に減らない要因に、オミクロン株の感染力の高さがある」と指摘。感染状況の良化に向け、県民に感染防止徹底への協力を改めて呼び掛けている。
県が27日に発表した新規感染者325人の居住地では郡山市が80人で最も多く、いわき市が72人、福島市が53人などとなっている。感染はいずれも26日までに判明した。このうち11人は、検査をせずに保健所の医師の判断で感染したと診断する「みなし陽性」だった。
新規感染者325人のうち183人は感染経路が分かっていない。