3.16福島県沖地震

住宅被害の全容つかめず 幅広く被災、市町村で人手不足 福島県沖地震から1週間

2022/03/24 09:38

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 福島県沖を震源とした最大震度6強の地震発生から23日で1週間となった。県の23日午前11時現在のまとめでは死者1人と重傷者9人を含む101人の負傷者が出ている。昨年2月の最大震度6強の地震では発生から1週間後に住宅被害が約2600棟確認されたが、今回は市町村の確認が追い付かず582棟にとどまる。各市町村職員が幅広い被害に対応しており、住宅の状況を把握しきれていないのが実情だ。県や市町村は今後、さらに被害が積み上がるとみている。

 23日午前11時現在の住宅被害582棟の内訳は全壊5棟、半壊12棟、一部損壊が565棟。揺れの激しかった市町村を中心に昨年2月の地震と比べ、被害規模は膨らむ見通しだ。過去の地震で被害が生じていない地域で住宅や公共施設、道路などの被災が次々と明らかになっており、市町村では職員が対応に追われる。業務量が増え、住宅被害に関する書類手続きや被害確認を担う職員が不足している。

 県は災害救助法に基づく支援対象とならない「一部損壊」の住宅について、修理費の補助を独自に支援する方針を示している。ただ、住宅被害の全体像が見えず、支援策を講ずるための予算額が算出できない状況だ。

 23日に福島市などで被災状況を視察した内堀雅雄知事は報道陣に対し、「被害状況が幅広いため、市町村の人手不足に対応するのが喫緊の課題だ。総務省などを通じて支援し、被害状況の把握を加速したい」と述べた。

 「被害規模は昨年より間違いなく拡大するだろう」。最大震度6強を観測した国見町の担当者はため息をつく。

 町では22日現在、684棟分の罹災証明書の申請を受け付けた。県から職員2人の応援を受け、書類手続きを進めているが、県に被害が遭ったと報告したのは23日午前11時現在で、全体の3分の1以下の215棟にとどまる。昨年の地震で被害が確認されなかった地域でも住宅の被災などが散見されているという。

 町は災害時相互応援協定を結ぶ北海道ニセコ町や岐阜県池田町などからも職員の派遣を受け、28日以降、8班体制で広域的な住宅の被害確認に取り組む。

 最大震度6強を観測した相馬市の担当者は「被害の全容が見通せない中、業務を担う人手不足が深刻だ」と強調した。

 22日現在、約1000件を超す罹災(りさい)証明書の申請を受け付けた。ただ、住宅の被害規模と比べて専門知識を持つ職員が足りず、現地での被害確認に着手できていない。24日から県などの支援を受け、約20人体制で現地調査を始める方針だ。