2022.3.16福島県沖地震

福島県相馬市の涼ケ岡八幡神社 ボランティアが修復作業 震度6強の地震で損傷

2022/04/02 18:25

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倒壊した石灯籠の修復作業に取り組む田村さん(中央)と、青年会メンバーら
倒壊した石灯籠の修復作業に取り組む田村さん(中央)と、青年会メンバーら

 16日夜に発生した震度6強の地震で境内の国指定重要文化財や石灯籠などが損傷、倒壊した福島県相馬市の涼ケ岡八幡神社で1、2の両日、神社関係者が集まり、ボランティアで石灯籠などの修復作業に取り組んだ。

 福島県神道青年会OBで福島県浪江町の初発(しょはつ)神社宜(ねぎ)の田村貴正さん(47)が呼び掛け、青年会のメンバー7人ほどが集まった。田村さんと東日本大震災後から交流し、福島県内各地の神社施設の復興を支援してきた下谷神社(東京都台東区)宮司の阿部明徳さん(67)も協力を申し出て、知り合いの専門業者を派遣した。

 田村さんらは2日間にわたり、同神社の境内や参道にある崩れた石灯籠をクレーン車でつり上げ、元通りに組み上げるなどして修復した。同神社と同じ坪田地区にある雷神社でも、崩れた鳥居の撤去作業に汗を流した。

 田村さんは「私たちも東日本大震災以降、多くの人に支えられた。神社は地域住民の心のよりどころでもあり、氏子の方々も被災に心を痛めているはず。同じ浜通りの神社の仲間として、地震被害からの早期復旧に力を貸したい」と話す。

 涼ケ岡八幡神社の遠藤盛男宮司(78)は「今回の地震は被害が大きく、今後の対応について頭を悩ませていた。修復に力を貸してもらい、大変ありがたい」と感謝した。