
3月の福島県沖を震源とする地震の影響で一部区間で運休している阿武隈急行線は6月下旬に全線運転再開する見通しになった。阿武隈急行が(本社・伊達市)が17日、発表した。運休中の福島―梁川駅(伊達市)間のうち、保原(伊達市)―梁川駅間の運転を23日に再開する。福島―保原駅間は6月下旬の再開を見込んでいる。
阿武隈急行線は地震により115カ所に被害を受け、一時は福島―槻木駅(宮城県柴田町)間の全線54・9キロで運休した。福島県内区間は駅ホームや橋脚に損傷があったが、復旧工事を進めた結果、運転再開の見通しが立った。
保原―梁川駅間は23日から6月10日まで、朝夕中心に運行する。朝に上下各5本、夕方以降に上り5本、下り6本の臨時ダイヤとなる。11日からは本数を増やし、上下各19本を運行する。
福島―保原駅間の再開日や運行本数は後日、発表する。現在、平日のみ運行している福島―梁川間の代替バスは全線再開の前日まで継続する。
全線再開の見通しが示され、利用者から歓迎の声が上がった。伊達市への通勤に利用していた福島市の学芸員高橋信一さん(67)は「現在は自家用車で通っているが、再開したら阿武隈急行を使うつもり。車窓の風景を楽しみにしていたのでうれしい」と喜んだ。