肝臓を大切に(6月14日)

2022/06/14 09:03

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 度胸があって動じない性格を「肝が太い」という。非常に驚くさまは「肝をつぶす」。とりわけ大切なものは「肝心」と表現するなど、肝臓が人間にとって重要なのは、多くの慣用句などからうかがえる▼消化を助ける胆汁を作る。栄養素を蓄えて、変化させる。体にとって毒になるものを中和する-などが主な働きという。一部を切り取られても唯一、再生できる。「沈黙の臓器」ともいわれ、不調に気付いた時には、手遅れになる場合もある▼そんな肝臓の専門医らが先ごろ、ボードゲーム「肝炎すごろく」を考案した。病気の予防に役立つ知識や行動を学び、生活習慣を見直したり、検査を受けたりするきっかけにしてもらうのが狙いだ。「昼夜逆転し不規則な生活で太った」「ストレスがたまり食生活が荒れ始めた」などの悪影響に加え、「思い切りサッカーをする」などの改善策をゲームのマス目で紹介している▼新型コロナの感染も落ち着きを取り戻すと、誰かと一献傾けたくなる。ゲームは、「付き合いでお酒を飲むことが多くなる」をリスクの一つに挙げている。休肝日を設けるよう心がけたい。まさに、心に深く留め置く「肝に銘じる」である。