機動戦士ガンダムは1979(昭和54)年にテレビ放映され、一大ブームを巻き起こした。プラモデルは「ガンプラ」と呼ばれ、40年以上たってもマニアを中心に絶大な人気を誇る。このガンプラが今、小学校の授業で使われている▼ものづくりに興味を持ってほしいと、製造会社の関連グループが昨年10月から無償で提供している。子どもたちに組み立ててもらうだけでなく、プラモデルが商品化されるまでの流れも映像で教える。半年で全国1400校の9万人が体験した。今年度は県内でも23校の約千人が申し込んだ。部品が付いていた枠を再利用した商品を教材にして、環境問題も考える▼アニメの主人公・少年アムロは、地球を守る使命を帯びてガンダムに乗り、宿敵シャアとの戦いを通して成長していく。一緒に立ち向かう仲間との絆も描かれる。続編や映画が数多く制作され、主人公を少女に変えた新シリーズのテレビアニメが先月、始まった▼プラモデルを作ったことのない児童が多く、夢中で取り組んでいるという。そんな子どもたちに、先生方は伝えてほしい。説明書には書かれていない正義と友情、そして、かけがえのない地球の大切さを。